ウォーターサーバーって本当に安全なの?ボトル型の水・浄水型の水・サーバー自体の安全性を徹底解説!

東日本大震災を機に需要が高まっていったウォーターサーバーですが、近年は美味しい水がすぐに飲めたり便利な機能を搭載していたりするサーバーが増えており、ますます人気が高まっています。

その一方で、「ウォーターサーバーの水って本当に安全なの?」と不安に感じている人も少なくありません。とくに夏場になると、食中毒などの不安も大きくなりますよね。

結論から言うと、ウォーターサーバーの水は基本的に安全に飲むことができます!

この記事では、ウォーターサーバーの水やサーバー自体の安全性、安全性を高めるために自分でできることもまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

【結論】ウォーターサーバーの水は安全性が高いのか?検証結果まとめ

まずは、ウォーターサーバーで飲める水の安全性について解説していきます。

結論から言うと、「正しく使用したウォーターサーバーの水は安全性の高いもの」です。その理由を一緒に確認していきましょう。

解説にあたって、『天然水』『RO水』『UF水』という単語が出てきますので、軽く解説を入れておきますね。

ウォーターサーバーの水の種類

水の種類特徴
天然水地下数百メートル~数千メートルの地下水を原水とした水のこと。地表に降った雨が長い期間をかけて地層を進んでいくため、すでに高いレベルでろ過された状態なのが特徴。採水地によって含まれている成分が異なるが、健康に被害を及ぼすような可能性は非常に低い。
RO水(純水)0.0001マイクロメートルという超微細な孔が開いた「ROフィルター(逆浸透膜)」を使用して、原水をろ過した水のこと。ROフィルターは水分子のみを通すため放射性物質も通さないが、ミネラル成分も排除されてしまう。
UF水(ミネラル配合)「UFフィルター(限外ろ過膜)」を使用して、原水をろ過した水のこと。UFフィルターは水道水に含まれるミネラルを残したまま、残留塩素や溶解性鉛、雑菌などを除去できる。
注意点

よくある勘違いですが、『天然水=ミネラルウォーター』ではありません。ミネラルウォーターの定義は、以下のように定められています。

ミネラルウォーターの定義

ナチュラルウォーター特定の水源から採水された水で沈殿・濾過・加熱殺菌以外の物理的・化学的処理を行わない水。天然水のこと。
ナチュラルミネラルウォーターナチュラルウォーターの中でもミネラル成分を多く含む水。天然水のこと。
ミネラルウォーターナチュラルミネラルウォーターを原水とし、ミネラル成分の調整や複数のナチュラルミネラルウォーターを混ぜた水。
ボトルドウォーター上記以外の水。RO水のこと。

参照URL:https://minekyo.net/files/libs/344/201809201037324902.pdf

ミネラルウォーターも安全性が高くて美味しいことに違いはありませんが、天然水は表示上『ナチュラルウォーター』か『ナチュラルミネラルウォーター』となることを覚えておきましょう。

ウォーターサーバーの水は品質管理がしっかりしているから基本的には安全に飲むことができる

ボトル型ウォーターサーバーの未開封の水やタンクに貯水する浄水型ウォーターサーバーは食品衛生法、浄水型ウォーターサーバーで使用するサーバーや水道水は水道法で管理や水質基準が定められています。

また、多くのウォーターサーバーメーカーが加盟する「一般社団法人 日本宅配水&サーバー協会」でも水の安全性を確保するため、ミネラルウォーター類の成分規格を制定。

さらにメーカーによっては独自の品質基準を設けたり、世界でも通用する食品衛生・食品安全規格を取得したりしており、安全で品質のいい水の提供を実現しています。

ただし、開封済みのボトルや浄水型ウォーターサーバーでろ過した水などの安全性に関する規格はないので、安全で美味しい水を飲むためには、サーバーを正しく使用してこまめなメンテナンスを怠らないことが大切です。

除去している物質に関してはメーカーによって異なる(※法律に定められた有害物質は除去されている)

詳しい解説は後述しますが、各メーカーで行っている品質検査・水質検査は内容が異なります。

ただし、いずれのメーカーも法律で定められた物質の基準値を超えないように除去しているので安心です。実際、東京都生活文化局消費生活部がウォーターサーバーの水質を調査した結果は、以下のようになっています。

「食品、添加物等の規格基準」 (昭和34 年12 月28 日厚生省告示第370 号) 中の「清涼飲料水の製造基準(1)の 2.」表中に掲げられているのは 26 項目であるが、一般細菌以外の25項目を一覧にしている。一般細菌については次項の(イ)一般細菌で結果を示す。 
いずれの検体も、25項目すべてにおいて水質基準内であった。

引用URL:https://jdsa-net.org/wp/wp-content/themes/jdsa/pdf/seikatubunka_2013_02.pdf
参照URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000ypmm-att/2r9852000000ypvf.pdf

一般細菌に関しては基準値を超す検体もありましたが、開封して配管を通ったことで混入したと推測されています。

つまり、未開封の時点では基準値内に収まっている可能性が高いです。それに加えて、基準値を大幅に超した場合は病原性物による汚染が考えられますが、基本的に一般細菌と病原菌の関連性はありません。

赤ちゃんの飲用水やミルク作りで使うなら純水か軟水にするのがおすすめ

安全性や品質が高かったとしても、赤ちゃんにウォーターサーバーの水を飲ませる場合には注意しなくてはいけません。赤ちゃんは内臓が未発達なので、ミルク作りや飲用水にミネラル成分が多い硬水を使用すると、胃や肝臓へのダメージが懸念されるからです。

もし赤ちゃんにウォーターサーバーの水を使うなら、ミネラル成分がまったく含まれていない『純水』か、硬度が30mg/L未満ほどの『軟水』を選ぶようにしましょう。

参考元URL:https://www.scj.go.jp/ja/info/jishin/pdf/m-110325.pdf

アドバイスと注意点

日本の水道水の硬度の平均は48.9mg/Lほど。そのままでは赤ちゃんの飲用には不向きですが、ROフィルタータイプの浄水型ウォーターサーバーや水の種類を選べるボトル型ウォーターサーバーなら安心です。

また、雑菌繁殖のリスクを抑えるため、作ったミルクは2時間以内に飲むようにしましょう。

最適な滅菌法を用いることで安全性を確保している【4種類の滅菌法についても解説!】

採水した水をそのまま発送することはありません。しっかりと品質管理を行い、最適な滅菌法を用いて安全性を高めています。では、それぞれの滅菌法について簡単に見ていきましょう。

各滅菌方法の特徴早見表

滅菌方法製造コスト採用地域水の美味しさ法律による基準
加熱殺菌安い日本国内あり
非加熱殺菌高い日本国内/海外あり
フィルター殺菌安い日本国内あり
無殺菌安い主に海外ないケースもある

食品衛生法で定められた「85度で30分以上加熱」を用いた『加熱殺菌』

加熱殺菌とは、採水した水を「85度で30分以上加熱すること」で殺菌する方法のことです。

これは日本の食品衛生法に定められており、殺菌効果の高さにも期待することができます。製造コストが安いこともあり、日本国内では最も多く利用されている殺菌方法でもあります。

デメリットとしては、加熱処理によって「ミネラル成分が失われて水のまろやかさや美味しさに影響が出る可能性」があるという点です。

ただ、メーカーによっては失われないという意見も出ており、今後の検証に期待したいところですね。

本当にキレイな水ならオゾン殺菌や紫外線殺菌による『非加熱殺菌』でも安心

上記のように、保健所が定めた安全基準を満たしていない水に関しては加熱殺菌をする必要があります。

しかし、採水の時点で基準をクリアしていれば加熱殺菌をする必要はないのです。つまり、天然水のような長期間かけてろ過された水であれば『非加熱殺菌』で販売することができます。

非加熱殺菌とはいっても、殺菌自体はしっかりと行います。基本的にはオゾンやフィルターを使った殺菌ですね。

製造コストは高くなるものの、加熱殺菌と比較して溶存酸素が高いことから美味しく感じやすいとされています。法律の基準もしっかりしているため、こちらも安全性は高いです。

中空糸膜やセラミックのフィルターで不純物を除去する『フィルター殺菌』(※赤ちゃんにもおすすめ)

何層ものフィルターを通すことで不純物を取り除く方法です。水分子しか通さないほどの超微細なフィルターとなっており、水道水浄水型ウォーターサーバーにも搭載されています。

非加熱殺菌の1種となりますが、ミネラル成分も排除するため水の美味しさはオゾン殺菌と比較して落ちる可能性が高いです。

その一方で、ミネラル成分が含まれない純水となるため赤ちゃんへ与える水としては優秀ですね。

まったく殺菌をしていない『無殺菌』は海外輸入で多いため注意!

無殺菌とは、読んで字のごとく「一切殺菌をしていない水」のことを指します。採水した水をそのままの状態で出荷しますので、安全性のことを考えると不安が残りますよね。

しかし、日本のメーカーであれば無殺菌の水を使っていることはほぼありません。少なくとも上記3つのいずれかの処理がされています。

問題は海外の水を輸入するケースです。海外の水の方が好みだったり、輸入の方が早くて安いということもあります。

しかし、安全性という観点で考えたら不安でしかありません。それに加えて、輸入した水でトラブルになっても国内では解決できないことが多いです。

ウォーターサーバー本体の清潔感を保つような機能が搭載されている

水ボトルの品質・安全性の高さはよく分かったと思います。しかし、ウォーターサーバーで水を飲むにはサーバー内を経由する必要があります。

つまり、サーバー内の安全性・清潔感も重要になってくるのです。ここからは、ウォーターサーバー自体の安全性確保のために搭載されている機能について見ていきましょう。

温水を循環させてタンク内部を清潔に保つ『自動クリーニング機能』

ほとんどのウォーターサーバーは、冷水と温水を作ることができます。

メーカーや機種によって名称は異なりますが、作られた温水を循環させることで熱湯消毒するのが『自動クリーニング機能』です。タンク内はもちろんのこと、ホースまでしっかりと消毒することができます。

「温水でクリーニングなんてできるの?」と感じる人もいると思います。食中毒の原因となる病原菌の死滅温度と時間は以下のようになっています。

食中毒菌の死滅温度・時間

病原菌の名前死滅温度・死滅するまでの時間最低発育温度
サルモネラ菌65℃で3分間5~7℃
病原大腸菌75℃で1分間4~6℃
ウェルシュ菌(芽胞)60℃で1分間(100℃で4時間以上)15℃
カンピロバクター60℃で1分間30℃
腸炎ビブリオ65℃で5分間4~5℃
黄色ブドウ球菌(毒素)65℃で10分間(200℃で30分間)6.1℃

参考URL:https://www.toshoku.or.jp/eiseijigyo/201210pdf/201212-1.pdf

このように、ほとんどの病原菌は75℃を超すことで死滅させることができます。

ウォーターサーバーで作られる温水は80~90℃が平均ですので、温水を循環させるだけで病原菌を死滅できるのです。そのため、クリーニング機能があるだけで高い安全性を確保できます。

注意点

温水を循環させる機能上、クリーニング機能が稼働しているタイミングではサーバーを使うことができません。クリーニング時間は1時間ほどかかりますので、外出前や就寝前に行うのがおすすめです。

紫外線を用いることでタンク内部を除菌する『UV除菌機能』もおすすめ

紫外線の力で病原菌を死滅させる『UV除菌機能』を搭載した機種も増えてきています。

タンク内部やホースだけでなく、ボトル内部まで除菌してくれる機種もあるほどです。熱湯を使ったクリーニング機能では賄えなかった部分までしっかりと除菌することができます。

熱湯除菌との大きな違い
  • 除菌効果が高くて広範囲である
  • 熱湯を循環させないため除菌機能が稼働していてもサーバーとして使える
  • 紫外線を照射するだけなので電気代がかからない
  • 搭載している機種がまだ少ない

このように、基本的には熱湯を使った除菌よりもメリットが多いです。機種によっては、タンクから給水口まで抗菌素材を使っているものもあり、定期メンテナンスだけでキレイな水を飲むこともできます。も

し抗菌性にこだわるなら、『SIAA抗菌マーク』が付いている機種を選ぶのもおすすめです。

※SIAAマーク:一般社団法人抗菌製品技術協議会に抗菌性が高いことを認められたマークのこと

一言アドバイス

UV除菌機能で発生する紫外線はサーバー自体が発生させています。そのため、サーバーを太陽光の当たる場所に置く必要はありません。むしろ太陽光が水の安全性に悪影響を与えることもありますので、できるだけ直射日光が当たらない場所に設置するようにしましょう。

水が出る給水口もアルコール消毒などで定期メンテナンスすれば雑菌が繁殖する心配もほとんどない

上記のように、ウォーターサーバー自体に搭載された機能で安全性や清潔感はある程度確保されています。

しかし、それだけでは完璧ではありません。自分の手で細かい部分までアルコール消毒することで、より高い安全性を確保することができます。

細かい部分といってもバラバラに分解する必要はありません。取扱説明書などに記載されているメンテナンス方法に従えば大丈夫です。

給水口は空気に触れる部分となっていますので、雑菌が繁殖しないようアルコール消毒しておきましょう。

ウォーターサーバーのメーカー別に実施している水質検査から安全性を検証!

ここからは、各メーカーが実施している水質検査を見てみましょう。今回は『プレミアムウォーター』『クリクラ』『フレシャス』の業界大手のメーカーを抜粋してみました。

プレミアムウォーターは地表に触れない天然水で4段階以上のフィルターを用いて不純物を除去している

プレミアムウォーターの水は、地表の大気に触れていない安全な地下水が原水となっており、地上の変化にまったく影響されない安全な水のみを使用しています。放射性物質に対して不安を感じている人にとっては、これだけでも大きな安心材料です。

もちろん、くみ上げられた水をそのまま配送するわけではありません。4段階以上に用意されたフィルターでしっかりと除菌し、ボトリング作業は菌が存在しないクリーンルーム内で行われます。ワンウェイ方式ですので、古いボトルを再利用することもありません。

また、水質検査を定期的に行っており、プレミアムウォーター独自の品質管理規定を設けて、基準値を超えない水だけを配送しています。提供しているサーバーのクリーニング機能もありますし、手厚いサポート環境が整っているため安心して利用することができますね。

クリクラは専門業者による水質検査とオートメーション化で品質管理体制が整っている

クリクラ
出典:クリクラ

クリクラが提供しているのはRO水です。不純物が取り除かれた純水のため無味無臭ですが、ミネラルを添加することでまろやかで美味しい水に仕上げています。硬度も30mg/Lに調整していますので、赤ちゃんのミルク作りにも安心して使うことが可能なお水です。

そんなクリクラの安全性で特徴的なのが、ボトル洗浄・殺菌・水の充填・密封まですべて『自動化(オートメーション化)』している点です。人間の手を一切加えないためヒューマンエラーが発生せず、キレイな状態で水を発送することができます。

その功績が認められ、クリクラの自社工場は「HACCP認証」と「FSSC22000」を取得済みです。どちらも食品の安全に関する規格であり、日本国内のみならず世界基準でも認定されています。水質検査も、自社だけでなく専門業者に依頼する徹底ぶりです。

フレシャスはRO膜を使用していないが徹底した品質管理で安全性を確保している

フレシャス
出典:フレシャス

フレシャスの水は、厳選された水源から採水されている天然水です。しっかりとろ過された状態のため、RO膜を使用した除菌を行っていません。ミネラル成分を除去するリスクがなく、細胞の浸透圧バランスが崩れてお腹の調子が悪くなるようなトラブルにもなりにくいです。

ボトリング作業は、菌やほこりが入らないようにクリーンルーム内で行っており、定期的に放射性物質検査も行っているのも安心ポイント。

クリーニング機能と無菌エアレスパックで雑菌による品質低下の心配もありません。このように徹底した品質管理を行っているため、フレシャスの水も安心して飲むことができます。

どのメーカーも独自の品質管理を行っているが、検査結果は随時発表しているため心配な人は確認も!

ここまで各メーカーの水質検査・品質管理について見てきましたが、それでも不安な人は「水質検査・放射性物質検査の調査報告」を定期的に確認することをおすすめします。

各メーカーの公式HPに移動すれば、ほとんどの場合で調査結果を確認することが可能です。

ウォーターサーバーは水道水でも安全に飲める!?ろ過装置(フィルター)が搭載された最新の浄水型ウォーターサーバーが鍵!

ここまでは、メーカーが水を発送してくれる『ボトル型ウォーターサーバー』の安全性について解説してきました。

ここからは、水道水を使った『水道水浄水型ウォーターサーバー』の安全性について解説していきましょう。

前提として水道水の水は『水道法』によって安全に飲めるようになっている

水道水浄水型は、その名の通り水道水を使います。つまり、水道水自体の安全性から知っていく必要があるでしょう。

とは言っても、普段から安全性など気にせずに水道水を飲んだり料理に使ったりしていると思います。これは、「日本の水道水は安全」というイメージがあるからというのも大きいでしょう。

実際、日本の水道水は『水道法』にて、厳しい水質基準が設けられています。つまり、基本的には安全に飲むことができるのです。

実際にどの項目が検査されているのかを解説すると膨大な量になってしまいますので、気になる人は「厚生労働省|水質基準項目と基準値(51項目)」で確認してみてください。

フィルターを通して「日本産業規格(JIS)」と「浄水器協会(JWPA)」が定めた除去対象物質を除去できる

水道水が基本的に安全だからと言って、そのままウォーターサーバーから出すだけでは意味がありません。

浄水型ウォーターサーバーの場合、水道水から余計な不純物を取り除くためのフィルターが搭載されていることがほとんどです。

サーバーによって搭載されているフィルターの種類は異なりますが、基本的には「日本産業規格(JIS)」と「浄水器協会(JWPA)」が定めた物質を除くことができます。これでより安全に、そして安心して水道水でも飲むことができるようになるのです。

「除去率(ろ過率)80%以上」という表示は『家庭用品品質表示法』によって定められている

浄水型ウォーターサーバーの説明欄には、除去率(ろ過率)が掲載されていることが多いです。ほとんどのサーバーで「除去率(ろ過率)80%以上」と印字されていますが、「あれ?ってことは20%くらいは除去できていない状態なの?」と疑問に思ってしまいますよね。

しかし安心してください。これは『家庭用品品質表示法』で定められたルールによって表示されています。

そのルールとは、「除去率(ろ過率)が80%以上だったら80%以上の表示でいいよ!」のようなものです。つまり、除去率(ろ過率)が95%でも80%以上と表示していれば問題ないのです。

では、実際にフィルターでどのくらい除去されているのかと言うと…「99.9%除去されているメーカーがほとんど」です。最近では99.9%除去できている点を強調しているメーカー・機種も増えていますので、勘違いするケースは減少傾向にありますね。

参考元URL:https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/household_goods/
参照元URL:https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/household_goods/guide/zakka/zakka_34.html

【デメリット】風味や成分が保たれているためボトル型ウォーターサーバーの方が美味しく感じやすい

上記で解説してきた通り、浄水型ウォーターサーバーでも水の安全性は高くなっています。

しかし、ボトル型と比較して一つ大きなデメリットがあります。それが、『水の味や風味に関してはボトル型に劣ってしまう』という点です。水の味や美味しさの感じ方は個人差がありますが、一般的に『美味しい水の定義』は以下のようになっています。

美味しい水の条件

項目条件を満たす範囲簡単な解説
蒸発残留物30~200 mg/Lほぼミネラル成分で構成されているため、適量だとまとやかな水と感じやすい。
硬度10~100 mg/Lカルシウムやマグネシウムの含有量を表したもの。
遊離炭酸3~30 mg/L水に溶けた炭酸のことで、適量だと爽やかに感じる。
過マンガン酸カリウム消費量3 mg/L 以下水中の有機物濃度のことで、基準よりも多いとカビ臭や渋みを感じる。
臭気度3以下臭いの強さを表したもので、カビ臭などが強いとまずく感じる
残留塩素0.4 mg/L 以下消毒に使った塩素がどのくらい水に残っているか。多いといわゆるカルキ臭がする。
水温10度~15度が最適※最高でも20度以下冷たければ冷たいほど美味しく、範囲内の水温が最も清涼感を感じる。

参考元URL:https://www.kankyo-u.ac.jp/f/introduction/publication/bulletin/015/103-108.pdf

条件だけで考えたら浄水型ウォーターサーバーの水も美味しい部類に入ります。

しかし、ボトル型の水は水の美味しさやまろやかさに影響するミネラル成分が豊富です。ワンウェイボトルだと空気に触れない構造のため、水が劣化しにくいのも特徴といえます。

つまり、水の美味しさにこだわるならボトル型の方がおすすめということですね。

ウォーターサーバーでキレイな美味しい水を飲むためにできること

ここまで「ウォーターサーバーの水は安全性が高くて安心して飲める」と解説してきましたが、それはウォーターサーバー本体がキレイで水も新鮮な状態であることが条件です。ウォーターサーバーも水も消耗品なのです。

つまり、『時間の経過と共に劣化していく』ものでもあります。劣化すればするほど、当然ですが水の品質も清潔感も失われていきます。ここでは、できるだけ品質を維持したまま美味しい水を飲めるコツについて解説していきましょう。

サーバー本体や給水口を定期的にメンテナンスすることで清潔感を保てる

セルフメンテナンスが必要というのは途中で触れましたが、ここでは軽くメンテナンス方法について見ていきましょう。

セルフメンテナンスと聞くと難しいイメージ・面倒なイメージがあると思います。しかし、実際にやることは単純で頻度もそこまで多くありませんよ。

簡単なセルフメンテナンス手順

メンテナンス部分メンテナンス頻度メンテナンス方法
給水口1週間に1回が目安外気に触れていたり子どもが触れている可能性があるため、清潔なふきんやキッチンペーパーで水気などを拭き取る。内部は綿棒などを使うのがおすすめ。
受け皿1週間に1回が目安ほこりと水気が溜まりやすいため定期的にスポンジで食器と同じような感覚で洗ってあげる。
ボトルの差し込み口ボトル交換時溜まったほこりや水気を拭き取ってあげる。
サーバー本体1~2ヶ月に1回が目安ほこりや水垢で汚れてしまうため、清潔なふきんや水を含ませた柔らかい布で拭いてあげる。
本体後ろの放熱板数ヶ月に1回が目安放熱板にほこりが溜まると余計な電力を使ってしまうため、数ヶ月に1回のペースで良いので掃除機で吸ってあげる。

メーカーや機種によってメンテナンス方法は違います。これはあくまで一例として覚えておくと良いでしょう。大事なのは、「定期的にメンテナンスを行う」ということです。それだけで安全性や清潔感は高くなりますよ。

自動クリーニング機能が搭載されていればメンテナンスの手間も省けておすすめ

ほとんどのウォーターサーバーに搭載されている自動クリーニング機能ですが、こだわりがなければ温水が循環して殺菌するタイプで問題ありません。

クリーニング機能作動中にサーバーを使えないというデメリットはありますが、寝ている間に作動させておけば大丈夫です。

紫外線を使ったUV除菌機能は除菌効果も高くて電気代もかからない、作動中でもサーバーは使えるなどのメリットは多いです。

ただ、搭載している機種がそこまで多くありません。UV除菌機能にこだわるのか、他の機能を優先するのかで判断すると良いでしょう。

直射日光が当たらない場所に設置することでタンク内の水の風味が保たれる

ウォーターサーバーの設置場所にも注意してみましょう。

ほとんどの場合でキッチンなど広いスペースに置くと思いますが、冷蔵庫やヒーターの近くに置くのはおすすめできません。熱の影響を受けてしまい、水の風味だけでなくサーバー自体の故障にも繋がるからです。

熱という観点で言えば、直射日光があたる場所も相応しくありません。太陽の熱でボトル内が温められると、水の風味が徐々に失われる可能性があります。

さらに、高くなった水温を下げるためにコンプレッサーが過剰に働き、電気代もどんどん高くなってしまう可能性があるのです。

開封すると水が風に触れてしまって鮮度が落ちるためできるだけ早く飲み終わるようにする

もしリターナブルボトルを使う場合、給水するたびに空気が入るため少しずつ鮮度が落ちていきます。美味しく飲むのであれば、開封したらできるだけ早く飲み干すのがおすすめです。

気になる人は、ボトル内が真空状態のワンウェイボトルを利用しましょう。

安全性や水の美味しさににこだわったウォーターサーバーの選び方

水の安全性に関しては基本的に問題ないということが分かりました。しかし、安全性にこだわるならウォーターサーバー自体の選び方にも注意しなくてはいけません。

搭載されている機能が多ければ安全性・水の鮮度の高さに期待できる

メーカーや型番によって、搭載されている機能に大きな差があります。水の温度に関するものもあれば、省エネなどのエコに関連するものなどさまざまです。

それと同じように、安全性に関する機能も多く搭載されています。

ウォーターサーバーに搭載されている機能(安全性メイン)

機能名搭載率効果
自動クリーニング機能温水を循環させてタンク内やホースの殺菌・繁殖を防ぐ効果がある。ほとんどのサーバーに搭載されている。
UV除菌機能(抗菌素材使用)紫外線などで殺菌・繁殖を防ぐ効果がある。非常に効果的でコスパは良いが、搭載されている機種はまだ少ない。
空焚き防止機能温水タンクが空の時に焚かないよう防止する機能。故障を防いだり、余計な電気代がかからないようにできる。
チャイルドロック子どもが熱湯を出したり、イタズラで水を出せないようにできる。ほぼ確実に搭載されている。コック式・ボタン式・電子式などあるが、年齢によっては解除することもあるため注意が必要。
転倒防止ワイヤー壁に固定することで転倒を防げる。効果的ではあるが、賃貸だと利用できないケースも多い。

自分がウォーターサーバーを使うことを考えた場合、どの機能を優先するか決めると良いです。

除菌性能や利便性を優先するならUV除菌機能搭載サーバーが良いですし、チャイルドロックも電子式など簡単に解除できないものがおすすめですね。

レンタルの場合は業者による定期的なメンテナンスがあるため清潔感を保ちやすい

ウォーターサーバーの契約には『レンタル』と『買い切り』があります。

買い切りの場合、サーバーの所有権は自分のため、メンテナンスも自分でやるなどメーカーのサポート面が少し弱いことが多いです。

しかしレンタルの場合は、メーカーの手厚いサポートを受けやすくなっています。

①:サーバー内部の定期メンテナンス

上記のように、タンク・サーバー内部は自動クリーニング機能によって清潔に保たれています。ルフメンテナンスでもある程度の汚れを落とすことは可能です。

しかし、細かい部分になると汚れが残っていたり、素人では分解できず掃除できない部分もあります。

業者に頼むことで、内部クリーニングとメンテナンスを徹底的に行ってくれます。汚れの除去はもちろんのこと、劣化した部品は新しいものに交換してくれるのも嬉しいポイントです。

メーカーによってメンテナンス実施期間が異なりますので、契約前に確認しておくと良いでしょう。

②:サーバー本体の交換にも対応

メーカーによっては、定期メンテナンスではなくサーバー本体を新品と交換してくれるケースもあります。

サーバーも消耗品のため、部品交換だけでは賄えないケースがあるのです。とくに温水・冷水機能に問題が発生してしまうと、ウォーターサーバーの意味がありません。

安全性や機能面での不安を払拭したい人は、サーバー本体の交換に対応しているメーカー・機種と契約するのがおすすめです。

注意点としては、旧サーバーの回収・新サーバーの再設置などの手間がかかる可能性もありますので、そこら辺も事前に聞いておきましょう。

【ボトル型】ボトルの種類が使い捨てタイプかどうかで風味の保ちやすさが違う

もしボトル型ウォーターサーバーを選ぶ場合、ボトルの種類についても注目してみましょう。

「え?ボトルって全部同じじゃないの?」と勘違いしている人も多く、実はどの種類かによって水の風味や消費期限などに大きく関わってくるのです。サーバー内部だけでなく、ボトル内部の清潔感にも注目してみましょう。

【ワンウェイ方式(おすすめ)】

ワンウェイ方式とは、ボトル内部が真空状態になっているボトルのことを指します。

水が放出すればするほどボトルがへこんでいくタイプで、ボトル内部に空気が入ることはありません。空気が入らないため雑菌の繁殖リスクを最小限に抑えることが可能です。

そして、ワンウェイボトルは再利用しません。使い切ったらそのまま処分されるため、衛生面においても安心して注文することができます。

水の風味やまろやかさにも影響が少ないため、全体的にみてワンウェイボトルの方をおすすめしたいです。

【リターナブル方式】

ワンウェイ方式とは違い、水を放出するたびに空気が入るタイプです。ボトルの形が変形することはありませんが、給水するたびに「ゴポッ!ゴポッ!」と空気が入っていることが分かります。空気が入ると、当然ですが雑菌の侵入・繁殖リスクは上がってしまいます。

フィルター機能を使って雑菌の除去はある程度できますが、安全性を第一に考えるなら不安に感じてしまいますよね。

さらに、リターナブルボトルは再利用されるのが特徴です。もちろん徹底した洗浄・消毒・殺菌が行われていますが、気になる人はいるでしょう。

【浄水型】使用されているフィルターの種類で除去できる物質に違いが生まれる

もし水道水浄水型ウォーターサーバーと契約する場合は、搭載されているフィルターの種類に注目してみましょう。

どのフィルターでも各規格で定められた除去対象物は除去されますが、より安全性にこだわるならそれ以外の対象物が多いフィルターを選ぶのがおすすめです。

各メーカーの搭載フィルターと除去物質(一例)

商標名使用フィルター除去できる物質
ウォータースタンド アイコンナノトラップフィルターJIS17項目+JWPAS 4項目
エブリィフレシャス トール浄水カートリッジ(不織布、活性炭、中空糸膜、ATS (鉛除去材))家庭用品品質表示法で定められた除去対象物質含め23種類
楽水ピュレスト 卓上タイプ・セディメントカーボンフィルター・ウルトラフィルター(UF)・ポストカーボンフィルター3種類の浄水カートリッジ搭載・サビ、土、ホコリなどの不純物・雑菌など・塩素などの有害物質それぞれのフィルターで除去できる物質が異なる
ロッカ高性能浄水カートリッジ塩素・カビ臭・亜鉛など15種類の不純物
ハミングウォーター flows2段階式浄水フィルターJIS17項目+JWPAS含む 9項目

実際に起きたウォーターサーバーの事故と対策を知っておこう

「水の安全性が確保されているならウォーターサーバーを導入しよう!」と考えている人は、ここで一度立ち止まりましょう。飲

む水が安全だったとしても、ウォーターサーバー自体の安全性についてはどうでしょうか?意外と事故も多く、知らずに契約すると大けがを負うかもしれませんよ。

ここでは、実際に起きたウォーターサーバーの事故について詳しく解説していきます。どのような事故だったのか、それを防ぐためにはどのような対策をしておくべきなのか知った状態で検討していきましょう。備えあれば患いなしです。

①:子どもが熱湯を浴びて火傷してしまった(対策:チャイルドロックの厳重さ)

ウォーターサーバーの事故で最も怖いのが、『熱湯による火傷』です。とくに子どもがいる家庭は要注意項目の一つと言えるでしょう。実際に経済産業省製品安全課が調査したところ…

ウォーターサーバーによる火傷事故(NITE, Kids, CAA 事故情報)

2007年2008年2009年2010年2011年2012年2013年
4件0件3件3件7件12件11件

参照URL:https://www.meti.go.jp/product_safety/policy/water.pdf

と、年々増加傾向にあるのです。実際はもっと多くの事故が発生していると考えられており、ウォーターサーバーの需要が上がれば上がるほど事故の可能性は上がっていきます。

では、どのようにして対策をしていくべきなのか見ていきましょう。

対策:チャイルドロック(効果:〇~◎)

最も分かりやすく効果的なのが『チャイルドロック』です。子どもが簡単に水やお湯を注げないように給水をロックする機能で、多くのウォーターサーバーに搭載されています。

しかし、「チャイルドロックが搭載されている=絶対に安全」というわけではありません。東京都消費生活部生活安全課の調査では、以下のような結果が出ています。

チャイルドロックのシステムにもよりますが、3歳児を境に解除する可能性が一気に上がります。安全性を第一に考えるのであれば

【×】チャイルドロックが付いているサーバー
【〇】チャイルドロックが複雑で解除されにくいサーバー

という意識を持つ必要がありますね。

調査結果を見ると、解除ボタンを押す形式ではなくコック式の方が解除されにくいとされています。最近だと電子ロック式のサーバーも出ていますので、そちらを検討してみるのもおすすめです。

対策②:卓上タイプにする(効果:〇)

床置きタイプの場合、給水口の位置を変えることができません。そのため、つかまり立ちができるようになった子どもであれば、チャイルドロックや給水口を触ることが可能になります。

そこでおすすめなのが、全体的なサイズをコンパクトにした『卓上タイプ』のウォーターサーバーです。

机や棚の上に設置すれば、つかまり立ちができるようになっても簡単に触ることができません。

ただし、転倒や落下のリスクが増えてしまいます。しっかりと設置できる場所を探す、揺れや衝撃で動かないように設置するなど、別の対策を考える必要がありますね。

②:ウォーターサーバーが転倒して怪我をした(対策:設置場所や床置きタイプを検討)

ウォーターサーバーは10kgを超える機種もあり、転倒によって怪我をする可能性があります。

実際に転倒事故の相談があったのは都内でも1件のみ(平成25年度時点)と頻発する事故ではありませんが、それでも子どもが掴まったりイタズラして転倒する可能性はあるのです。

対策①:設置場所を考える

不安定な場所に設置するのは危険です。ウォーターサーバーは意外と大きいため、設置場所を無理やり作っている人もいます。

とくに卓上タイプの場合、不安定な場所に置いていると落下する危険性も高いです。できるだけ安定かつ落下しない場所に設置しましょう。

対策②:水を下部に設置するサーバーを選ぶ

ボトル型ウォーターサーバーの場合、ボトルを上部に設置するタイプと下部に設置するタイプがあります。多くの機種が上部設置型ですが、下部の方が重心が低くなるため安定性が高いです。

参照URL:https://jdsa-net.org/wp/wp-content/themes/jdsa/pdf/seikatubunka_2013_02.pdf

対策③:転倒防止用ワイヤーを使う

壁に金具を設置し、ウォーターサーバーを壁に固定する方法です。転倒防止効果としては高いですが、壁に穴を開ける性質上賃貸では難しい可能性があります。

もし大家さんなどに無断で設置した場合、損害賠償請求などが発生するため事前に確認した上で検討してみましょう。

③:コンセントの漏電(対策:アース線を取り付けることで安全性アップ)

ウォーターサーバーに限った話ではありませんが、電化製品には『漏電』のリスクがあります。

人間の体は電気を通しやすいため感電の恐れもあり、その大きさによっては命の危険にも繋がるほどです。さらに、近くに水気がある場所だと火災の原因になってしまう可能性もあります。

ウォーターサーバーは、キッチンなど湿気の多いとこに設置することが多いです。とくに水道水直結型の場合は、設置場所が限られてしまいます。漏電による感電や火災のリスクをできるだけ減らすには、以下のような対策がおすすめです。

対策①:アース線を取り付ける

アース線は、仮に漏電した場合に「電気を地面に逃がす」という役割を担ってくれます。これがあるだけで感電・火災のリスクは大きく減るのです。

アース線の取り付けも難しくありませんが、不安な人は業者に頼むのも良いでしょう。

対策②:濡れた手で触らない・定期的なチェック

家庭環境によっては、アース端子が付いていないこともあります。業者に頼めば5,000~10,000円ほどで設置可能ですが、余計なコストになってしまいますよね。

もしアース線を取り付けない場合は、濡れた手で電源プラグを触らないようにしましょう。これだけで感電のリスクは低くなります。

そして、定期的に電源プラグをチェックしてみましょう。ほこりなどが溜まっていると、湿度によって火花放電が起こってしまう危険性があります。これが繰り返し発生すると、トラッキング現象が起こって大きな火災に発展してしまう可能性があるためです。

ウォーターサーバーの安全性についてよくある質問

最後に、ウォーターサーバーの安全性に関してよくある質問をQ&Aという形で解説していきます。

ウォーターサーバーって雑菌が繁殖しやすいって本当?

A.繁殖する可能性はあるが、基本的には繁殖しにくい構造をしている

「ウォーターサーバーって水道水よりも雑菌が多い」と聞いたことがある人も多いと思います。そう思われる主な理由は、以下の4つが挙げられますね。

  1. 水に塩素が含まれていないから
  2. 給水口がむき出しになっているから
  3. 水に空気が含まれてしまうから
  4. ボトルを使いまわしているから

とくにボトル型ウォーターサーバーには「雑菌が繁殖しやすい」というイメージが強いようです。

水道水と違って塩素が含まれていないですし、どうしても空気と触れる回数が多くなってしまいます。それだけ雑菌が繁殖してしまう可能性は高くなるでしょう。

しかし、ウォーターサーバーでキレイな美味しい水を飲むためにできることでも解説したように、自動クリーニング機能の活用と定期メンテナンスを徹底すれば雑菌の繁殖を抑えることはできますよ。

有害物質ってちゃんと除去されているの?

A.しっかりとした品質管理と水質検査でほぼ除去されている

天然水の場合、数百年~数千年の期間を経てろ過されているため、体に悪影響を与える不純物や有害物質は含まれていません。

地表や地上の大気に触れることもないことから、地上の影響を受けない水でもあります。それに加えて殺菌も行っていますので、安全性は非常に高いです。

RO水の原水は水道水ですが、水分子しか通さないフィルターを使っているため不純物や有害物質はしっかりと除去されています。

除去率99.9%のフィルターを搭載しているメーカーもありますし、しっかりとメンテナンスすればキレイな水の飲むことができるでしょう。

さらに、ボトルの洗浄から充填までの工程をクリーンルーム内で行ったり、すべてオートメーション化することでヒューマンエラーを防ぐなどメーカーごとに独自の対策を行っています。

このように、ウォーターサーバーで飲める水に有害物質が含まれることはほぼありません。

ウォーターサーバーにはどんなデメリットがあるの?

A.ウォーターサーバーには主に以下のようなデメリットがあります。

①毎月コストがかかってしまう

ボトル型の場合は主に水代・電気代がかかりますし、浄水型の場合はサーバーレンタル代・電気代がかかってきます。

相場としては毎月4,000~5,000円ほどコストがかかり、これが苦になって途中解約する人もいるくらいです。

②ボトル交換に苦労する

上部にボトル設置するサーバーの場合、10kg近いボトルを持ち上げなくてはいけません。男性であれば少し重いくらいかもしれませんが、女性にとっては一苦労することでしょう。

③スペースを確保しないといけない(水道水直結の場合は工事もある)

とくに床置きタイプの場合、意外とスペースを取ってしまいます。高さも150cmほどありますし、浄水型の場合は水道管と繋げられる場所に限定されてしまうことも多いです。水道水直結型の場合、工事に立ち会わないといけないためスケジュール管理もしなくてはいけません。

④メンテナンスが手間に感じる

自動クリーニング機能が搭載されているとは言え、それだけでは賄えない部分は自分でメンテナンスする必要があります。軽く拭き掃除してあげるだけでも効果的なのですが、それすら面倒と感じる人はいます。どんどん不衛生になりますので、水の安全性確保にも良くありません。

結局ボトル型と水道水浄水型はどっちがおすすめなの?

A.水の安全性や美味しさにこだわるならボトル型、コスパにこだわるなら水道水浄水型がおすすめ

それぞれの特徴を表で比較してみましょう。

ボトル型と浄水型の比較表

ボトル型浄水型
工事の有無なし水道直結の場合はあり
サーバーレンタル代無料のことが多い3,000円~4,000円
(買い切りの場合は無料)
お水代4,000円~5,000円水道代のみ
水の量(1ヶ月)24Lが一般的飲み放題
水の美味しさ
ボトルの交換ありなし
搭載されている機能冷水・温水機能
エコ機能
チャイルドロック
自動クリーニング機能
冷水・温水機能
エコ機能
チャイルドロック

ボトル型の場合、ミネラルが含まれた天然水であることが多いです。しっかりと密封されているため水の風味なども劣化しにくく、味にこだわるならボトル型の方がおすすめですね。

ただし、1ヶ月に送られてくる水の量は24Lが一般的なので、飲めば飲むほどコストは上がっていきます。

その一方で、サーバーレンタル代と水道代さえ支払えば水が飲み放題なのが浄水型です。

家族でウォーターサーバーを使う場合、コスパで考えたら圧倒的に浄水型の方がおすすめと言えるでしょう。原水は水道水という関係上、どうしても水の味が劣ってしまう点はデメリットですね。

ウォーターサーバーをやめた理由って安全性が低いから?

A.水やウォーターサーバー自体の安全性関連で解約することはほとんどありません。

解約理由で多いのは、以下のようなケースが当てはまります。

①:思っていた以上に費用がかかった

「ウォーターサーバーのレンタル代」「お水代」「電気代」など、トータルコストを考えた際に「高い!」と感じてしまう人は多いです。高くても美味しい水を飲みたい人以外は、このコストの高さでやめてしまうようですね。

②:水が使い切れない

ボトル型の場合、1ボトル12Lが一般的です。もし1ヶ月に2ボトルがノルマのケースだと、24L分の水が送られてきます。そこまで水を飲まない人にとっては、水がどんどん溜まっていって消費できずに解約するケースが多いです。

③:ボトルが重くて交換が手間

ボトルを上部に設置するサーバーだと、12kg近いボトルを持ち上げなくてはいけません。女性だと少し厳しいですよね。

④:引っ越しを機に解約した

引っ越し先の部屋に置けない、部屋のイメージと合わないなどの理由で引っ越しを機に解約するケースもあります。

このように、安全性を懸念して途中解約するケースはほとんどありません。しっかりとメンテナンスさえすれば安心して使い続けることができるでしょう。

まとめ

今回の記事をまとめると以下のようになります。

  • 日本国内のウォーターサーバーの水は徹底した品質管理が行われているため安心
  • 天然水もRO水も味に違いはあるものの安全性に問題はない
  • 浄水型ウォーターサーバーもフィルターを使ってキレイな水が飲める
  • 契約する際には安全性に関わる機能をしっかりと確認する
  • チャイルドロックも確実ではないため電子式など複雑なものがおすすめ

ウォーターサーバーで飲める水は、『徹底した品質管理と水質検査が行われているため安全』・『高性能フィルターを通しているから安全』ということが分かりましたね。

それに加えてセルフメンテナンスを行うことで、より安全なお水生活を送ることができます。

サーバー本体の安全性としては、チャイルドロックの解除率が意外と高いという点が注目されています。

小さい子どもがいる家庭では、簡単に解除できるボタン式ではなくコック式や電子式を選ぶと良いでしょう。

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